2009年2月10日火曜日

『小説フランス革命 革命のライオン』(佐藤賢一)……これ、やばい本!

散人はビンボー人だから今どきの高い単行本は買わないことにしているのだが、息子がくれたので読んだ。やばい!面白いのだ。よかったではないかと言うところだが、なんと続きがどんどん出るのだ(全部で十冊になるらしい)。これ癖になりそう。

オヤジに続編を買わせて自分はただで読もうという息子の深慮陰謀であったか。

フランス革命は小説的な出来事だから、小説として読むのが正しい勉強のしかただと思う。『革命のライオン』は一番最初の時代。全国三部会のゴタゴタからテニスコートの誓いあたりまで。ミラボーがすごくよく描かれている。ミラボーに泳がされているバイイやシェイエスも所詮あの程度の人間だったんだろうね。ミラボーは自分が死んだあとの「革命」指導者としてまだまだ青臭いロベスピエールに目を付けるのである。面白いよ。





表紙の装幀がいい。ミラボーの顔とルイ16世らしいアホ坊やの姿は、実に雰囲気が出ている。なんでもあんとに庵さんの力作らしい(ここ)。この調子で続編もお願いします。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

散人先生

書評有難うございます。佐藤先生、喜ぶと思います。あと8冊、今のところ連載では5巻目ぐらいが進行中ですが、こういう書評で後の半分を乗り切ることが出来るかも。

まぁ、私の絵は恥ずかしいですです。。。

革命の登場人物って、顔がよく判らない人もあり、次の巻ではハンサムな司教タレイランを書いたんですが、編集部の中で革命史をよく知らない人とかに誰これ?って言われたりしてるようです。

Unknown さんのコメント...

あんとに庵さん、どうも。第二巻はタレイランですか。さっそく注文しました。

それはそうと、第一巻の表紙。当時の三色旗は横縞だったんですね。知らなかったです。勉強になりました。